こんにちは。薬膳コーディネーターのたらこです。
今回は薬膳料理の基本的な考え方について書いていきます。
レシピサイト【クラシル】のクラシルメイツでおうちde薬膳を発信しています。
よかったこちらも覗いてみてください♪
健康に無頓着な旦那なので、私が少しでも体調を気にした料理を作ってあげたい!
根本的なところから体質を改善して、元気な毎日を送りたい。
自然なもので身体を整えていきたい。
そんな方にぜひ見て頂き、ゆるりと薬膳を実践していただけたら幸いです。
ちなみにうちの旦那は本当に健康には無頓着…
薬膳を学ぶと料理もより楽しくなるし、作りがいが増しました!
薬膳の基本【中医学の考え方】
薬膳は中医学に基づき、体調に合わせて食材を組み合わせて作った料理のことです。
中医学では気(き)、血(けつ)、津液(しんえき)のバランスを重視しています。
病気とまでいかなくても【何となくイライラするな…】【身体がだるい気がする】
これらのバランスが崩れている状態を未病と呼び、日々の食事によって整えるものと考えられています。
食べる人の体調を考えて作った料理はすべて薬膳です。
お味噌汁ひとつにしても、具を変えるだけで立派な薬膳料理になります♪
意外と手軽に始められますね!
陰陽五行説
薬膳の基となる中医学の考え方に陰陽五行説というものがあります。
陰陽学説は太陽(陽)と月(陰)、昼(陽)と夜(陰)といったイメージです。
陰陽には善悪や優劣もない形でバランスを取って存在して成り立つという考え方です。
五行学説とは自然界のものは5つの要素(水・金・土・火・木)で成り立っているとされており、人体に関わる物質も五行に分類されます。
この2つが合わさったものを陰陽五行説と呼び、薬膳でも使われます。
気・血・津液について
中医学では気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)のバランスが重要とされていて、
これらの要素のどれかが不足したり滞ることで心身の体調を崩したり体質に影響が出るとされています。
気とは、やる気や元気というイメージで中医学的には元気・宗気・営気・衛気の4つが基本です。
血とは、血液のイメージに近いものです。とはいっても、中医学では血液だけを表す言葉ではなく
身体中に栄養や酸素などを届ける働き自体を血と呼びます。
津液 とは、身体中の水分で涙やリンパ液、汗など言います。
津はサラサラとした水分のイメージ、液は粘り気のある水分を表しています。
もっと役割や分類はありますが簡単にまとめてみました。
詳しい内容はまた別記事で書いていこうと思います。
五臓六腑と役割について
お味噌汁を飲んだ時『五臓六腑に染み渡る〜。』なんて言葉聞いたことがことがありませんか?
その五臓六腑というのは中医学でいう臓腑のことです。
使われる言葉的に西洋医学的にイメージすると分かりやすいのですが、
中医学と西洋医学とは働きが異なるので切り離して考えた方がいいと思います!
五臓とは肝・心・脾・肺・腎の5つの臓のことです。
五臓は気血を貯蔵するという共通点があります。
それぞれ臓には多くの役割がありますが、簡単にまとめてみました。
肝:血を貯蔵したり、自律神経と関係が深く情緒のコントロールに関わる
心:全身に血を巡らせる。精神や思考、睡眠のコントロールに関わる
脾:食べ物の消化吸収をして、気血津液を作り出す
肺:呼吸を行う。免疫機能、身体の潤いなどにも関わる
腎:成長や発達、生殖機能に関わる
六腑とは胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦の6つの腑のことです。
六腑は空間がある入れ物の形で貯蔵する働きはなく、通り抜ける道です。
胆:肝と関わりが深く物事の決断を司る腑で、胆汁の分泌と貯蔵をする
小腸:心と関わりが深い腑。胃で消化されたものを受け入れ身体に必要なものを分別する
胃:脾とともに食べ物を消化し小腸へ運ぶ
大腸:小腸で消化されたものの水分を吸収して不要なものを排泄する
膀胱:不要な水分から尿を生成して排泄する
三焦:気と津液の通り道
中医薬膳学とは?
薬膳は中医学を基にして健康維持、体質改善、病気治療を目的に食材と中薬(生薬)を使って調理していきますが、この学問を中医薬膳学と呼びます。
食材には性質・味・働きがあったり、食材によって作用する身体の場所も異なります。
調理法によっても食材の性質が変化するなどあり、そのようなことを学ぶのが食薬学になります。
ここではざっくりと根本的な考え方について書いていきます。
食薬同源・医食同源の意味とは?
医食同源という言葉は一度は耳にしたことがあるかも知れません。医食同源は食薬同源とも言い、
医の源は食にある という中医学の基本的な考え方です。日常からバランスの良い食事を摂り病気を予防することは、医療と通じその本質は同じという思想です。
薬食同源も薬膳の根本的な考え方で、
食すなわち薬 (食べるものは薬である)というものです。
中医学では身体もバランスが重要とされているから、
不足した要素は補い、過剰なものは取り除くというイメージ!
この考え方こそ薬膳の基となるものですね♪
五味の種類とは?
五味とは酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(かんみ)のことで、それぞれに対応する臓器があり
はたらきがあるのでまとめてみました。
五味 | 酸味 | 苦味 | 甘味 | 辛味 | 鹹味 |
五臓 | 肝 | 心 | 脾 | 肺 | 腎 |
働き | 収斂(しゅうれん) 固渋(こじゅう) 慢性的な漏れの症状を 締め収める | 清熱(せいねつ) 燥湿(そうしつ) 解熱や湿を取り除く | 補益(ほえき) 緩急(かんきゅう) 食欲増進や痛みの緩和 | 発散(はっさん) 活血(かっけつ) 寒気を発散させ 血を循環させる | 軟堅(なんけん) 散結(さんけつ) 瀉下(しゃげ) こぶや塊を軟かくしたり 通便や利尿を促進 |
六味と分類する場合は淡味が追加されます。
淡味とはっきりしない味を言い、食材としてはヨクイニン・冬瓜・竹葉などがあげられます。
めまいや胃もたれ、むくみの改善などの効果があります♪
食養生で大切な五性とは?
食材は5つの性質に分類されます。
- 身体を冷やす寒性
- 身体を少し冷やす涼性
- 身体を冷やしも温めもしない平性
- 身体を少し温める温性
- 身体を温める熱性
基本的には平性になるようにバランスよく組み合わせたり、
その時の体調や体質によって食材を組み合わせて薬膳料理を作っていきます。
お米やキャベツなんかは平性です。
季節によって取り入れたい性質の食材があったりするのですが
旬のものはそれに対応していることが多いので、簡単に始めたいという方は
旬の食材を食卓に取り入れるところから始めるといいかも知れません♪
ざっくりと言いつつわからない言葉ばかりだったかと思うので、
別記事にてそれぞれ書いていこうと思います。
薬膳のことはわからないけど、体調整えたい!って方は
私のInstagramかクラシルに症状や効能別にレシピ載せてるので、
そのまま作っちゃってください♪
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